日本トレイルランナーズ協会

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ご意見をお聞かせください2021.07.09

トレイルランニングを愛するみなさま

一緒にお考えください、そしてみなさんの意見をお聞かせください。

 

仲間が作るローカルレース

というのも、このコロナ禍のせいでトレイルランニングの大きな大会、大きなイベントが軒並み開催を中止、延期せざるを得なくなっています。

そんななか、「レースがなくなって、みんながっかりしてる」「だったら、仲間のために大会やイベントを作っちゃおうよ」という動きがあります。これは山とトレランを愛する地域の人たちが、仲間のために行うもの。運営スタッフも選手も同じ仲間、自然発生的にできあがった小さな規模のレース・イベントです。

いつも一緒に遊ぶ仲間たちが開くものですから、多くは「競う」というより「競うことを遊ぶ」ものでしょう。地域だけのものなのでローカルレースと呼びましょうか。子供たちも参加しやすいものが多いようです、トレイルランニングが地域交流の役に立ってうれしく思います。

ですが、たとえ地元の小さなレースでも、場合によっては自治体の許認可が必要かもしれません、ケガやトラブルが起きないとは限りません。たとえ、ローカルの仲間うちのイベントでも、運営する以上は、参加する以上は、多くの心がけが必要でしょう。

 

主催者と選手の落胆

そして、別の視点もあります。大会が中止・延期になるとコースの開拓整備、地元自治体やトレイル管理者との折衝、安全管理の実現など、多くの時間と多くのスタッフによる苦労が水泡に帰してしまいます。準備が大変だった大会ほど、中止・延期を決断するときの落胆、悔しさ、失意は大きなものになります。

また、その大会を目ざしてトレーニングを積んできた選手たちもがっかりです。パフォーマンスを発揮する場を奪われ、仲間と交流を深めるチャンスも失われてしまいます。

ところが、多数ではなく少人数の規模なら、つまり「密」を避ければ、大会やイベントは開催できる、という判断があります。同じコロナ禍であっても「2000人規模のレースは開催がむずかしいけど、50人くらいの大会なら開催OKさ」という考え方です。

中止せざるを得なくなった大会のコースや運営・進行などをコピーして、同じ会場、同じコースでレースが開かれることが増えました。中止せざるを得なかった主催者に対して大変失礼なことです。

 

われわれはとても心配しています

選手にとっては、オリジナルと同じように走れるわけですから、コピーされたレースでも大歓迎かもしれません。「せっかく休みもとったし、宿も予約しちゃったし、○○レースと同じならいいじゃん」かもしれません。

ですが、よく考えればわかります。密を避けるためにも経費的にも、スタッフは少数です。自治体やトレイル管理者から許可認可は受けたのでしょうか? 地域住民の理解は得ているのでしょうか? 安全管理は万全でしょうか? コースマークは十分ですか? 道迷いやケガしたときにレスキューは来てくれますか? 救護所に医者や看護師は待機していますか? レース後のトレイル整備は行われますか?

トレイルランニングのレースでは、距離や競技時間に関係なくトラブルは起きるものです。夏はスズメ蜂も出ます、山によっては熊もいます。雨が降っただけで選手もトレイルもコンディションが変わります。何かが起きたときにその運営スタッフは適切に応えてくれるでしょうか? われわれはとても心配しています。


ここにあげたレースにはさまざまな意見があるでしょうし、主催者と参加者の立場を変えれば異なった考え方ができます。

以下にアンケートを用意しました、みなさんの考えを教えてください。

日本トレイルランナーズ協会